かきもちは米農家ならではの”おやつ”なんです。

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かきもちは米農家ならではの”おやつ”なんです。
なぜ、「ならでは」なのかを解説させていただきます。


★★★目次★★★

米農家だからこそ、もち米が栽培できる!

臼や杵を持っているからこそ、もちつきができる!

毎年、一回だからこそ、かきもちづくりができる!






米農家だからこそ、もち米が栽培できる!

かきもちの主原料は、もちろん、もち米です。
「米農家なら、”うるち米”も”もち米”も栽培しているんじゃないの?」と安易におもわれがちですが、
実は、米農家でも、うるち米ともち米の両方は簡単につくれるものではないのです。
うるち米ともち米とは見た目も同じで、栽培方法も同じなのですが
全く別物というか、決して混ざり合ってはいけない米どうしなんです。
もち米にうるち米が混ざってしまった状態で、もちつきを行うと
搗いても潰れないうるち米が、ぶつぶつと見える餅になってしまい滑らかさに欠けてしまいます。
このようにならないように、うるち米ともち米の栽培、収穫には最善の注意が必要となります。
具体的には、うるち米を植えた後、あいだをおいて、もち米を植えるといった栽培時期をズラして生育させます。
更に、うるち米を収穫し終えたら、稲刈機コンバインや米乾燥機などの設備機器のすべてを米粒一粒残らないように掃除します。
もち米を収穫し終えたら、また掃除するので、年に二回の大掃除をすることになります。
このように、ひと手間ふた手間かかってしまうもち米ですが
「米農家だからこそ、もち米が栽培できる」とも言えます。
近年においては、もちつきをする家庭の減少や、もち米を買ってしまったほうが楽という理由で
うるち米のみを栽培する米農家がほとんどです。
ちなみに、この中海地区で9月下旬で、まだ稲刈りを終えていない田んぼは
のむら農産のもち米の田んぼのみという光景になります。


臼や杵を持っているからこそ、もちつきができる!

一昔前の米農家は、臼や杵、せいろなどを持っており
正月には、もちつきを行っていた時代がありました。
実際、野村家も正月には親戚一同が寄り合って、もちつきを行っておりました。
もちつきには、もちろん、手間をかけて育て上げた自慢のもち米の登場となります。
もちつきの前日に、もち米を洗米、浸水させ、
当日、水を含んだもち米をせいろに詰め、重ね、火をくべます。
しっかり蒸しあがったもち米を臼にあけて
杵で搗き、手返ししては、杵で搗きを繰り返します。
子供ながらに和気藹々とした田舎ならではの記憶として残っております。
どこの家庭でも行っていたもちつきですが
近年に至っては、もちつきを催す家庭は少なく、
臼や杵、せいろなどが納屋の奥に眠ってしまう家が多くなっています。


毎年、一回だからこそ、かきもちづくりができる!

米農家は正月に一回、寒の時期にもう一回もちつきをしていました。
このもう一回は、かきもちづくりのためであり、毎年の恒例行事でありました。
かきもちづくりの工程は、
もちつきした餅を木枠に押し詰めて
翌日、ある程度かたくなった餅を薄くスライスします。
スライスした餅は縄で編み込み
軒などに、ぶら下げます。
色付けしてカラフルに仕上げることも、かきもちの特徴です。
「白(色付けなしの状態)」「緑(よもぎ)」「赤(着色)」「黄(着色)」など・・・
しっかり乾燥させて出来上がり。
あとは、焼くなり、揚げるなりして食します。
また、寒の時期とは、
1月5日頃の二十四節季「小寒」が『寒の入り』であり、2月3日頃の「節分」が『寒の明け』となり
この約1カ月を言います。
寒の時期は、その名の通り、寒さの厳しい頃合いであり、雪も降り積もる頃合いでもあります。
なぜ、このような寒の時期にかきもちづくりをするかと言うと、
気温が低いことから、餅の大敵である菌が騒がず、かびないことがあげられます。
また、雪によって湿度が適度にあることから、
かきもちを干して乾燥させる工程で、適度に水分が抜けつつも、割れることなく、しっかり乾燥させることができます。
この「割れることなく、しっかり乾燥」は、結構な管理調整テクニックが必要で
毎年つくるからこそ、その経験と勘がものを言います。
のむら農産では、この「寒の時期」を模倣した部屋をつくって
かきもちを約1カ月をかけて水分を抜き、割れないように丁寧に乾燥させています。

まとめ

米農家は手間をかけてつくる、もち米で

年に一回、寒の時期にもちつきを行い、

経験と勘の中で、かきもちづくりを行っている。

米農家ならではの”おやつ”が、かきもちなんです。

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